九州(熊本)の大地震の阿蘇山噴火への影響は?震源地との距離が近い?
九州の熊本で震度7の大地震が4月14日の22時頃に発生しました。
余震や津波もそうですが九州では別に気になるところがあり、それが阿蘇山の噴火です。
正直阿蘇山のカルデラ噴火は日本を終了させる可能性を秘めているので、マジで怖いです…
実際、今回の地震で阿蘇山への影響はあるのでしょうか?
また震源地と阿蘇山の距離も確認していきましょう。
熊本の大地震で阿蘇山噴火の可能性は?
今回の大地震は、九州しかも熊本だからこそ心配しなくてはならないことがあります。
それが阿蘇山噴火への影響です。
阿蘇山噴火の警戒レベルは昨年から少しずつ上がっているので、尚更です。
関連記事『阿蘇山のカルデラ噴火の歴史を振返る!過去の被害状況やレベルは?』はこちら
実際、大地震が火山噴火に影響及ぼす可能性はあるのでしょうか?
■地震が火山噴火に与える影響
普通に考えてみても、地震ってプレートがズレることで発生するのですから、そのズレ+地震の揺れがマグマを刺激して、噴火しそうな感じはしますよね?
専門的には以下の様な影響を及ぼすようです▼
地震は、地下の断層が急激にずれることによって発生します。断層のずれは、地震波を発生させるだけでなく、断層のまわりの地殻内のひずみのかかり方を劇的に変化させます。この歪み変化が、マグマだまりを膨張させる方向に働いた場合、マグマだまり内では急激な減圧が生じることになります。
すると、マグマ中に溶けていた水などの揮発性成分が、減圧によって急激な発泡を起こす可能性が考えられます。あるいは、コーラのビンを振ると急に泡立って栓を吹き飛ばすことからもわかるように、地震波そのものによってマグマだまりが揺さぶられ、マグマの発泡が急激に進行するかもしれません。
こうした発泡によってマグマ全体の密度が小さくなるため、大きな浮力が発生すると考えられます。
つまりは地震がマグマ溜まり周辺の圧力に変化を与え、減圧させることによって高い圧力で溶けていた水蒸気や二酸化炭素が発泡し、その浮力でマグマが上昇するということです。
マグマが上昇し地表まで近づけば、そのまま火道を通って火口に到達し、噴火してしまいます。
メカニズム的には地震が噴火に影響は与える可能性はあるということですね。
ただ仮に地震が噴火に影響を与えたとしても、浮力の影響はそこまで大きいわけではなく、噴火まで時間は要するようです。
逆に言えば今何も起きてないから大丈夫というわけでなく、しばらくは警戒は怠ってはならないということですね。
■過去に例はある?
300年前の宝永地震が富士山噴火を誘発したという例があります。
ただこの時のマグニチュードは8.6で、今回は6.4とかなり開きがあります。
マグニチュードは1違うと32倍のエネルギー差があり、熊本地震は宝永地震と比べると差が2以上あるので、仮に2と見積もっても32×32=1024倍のエネルギーの開きがあります。
つまりマグニチュード的には、めちゃくちゃヤバいということでは無さそうです。
また宝永地震の富士山噴火は地震から49日後だったので、やはりすぐに影響は出ないということですね。
※4月16日1時25分にM7.1が観測されました。この場合は約250倍の開き。
→M7.3に修正。この場合は約125倍。
■東日本大震災もまだ安心できない?
世界的に見ると、M9.0を超える地震は例外無く大噴火を誘発しているそうです。
そしてそれは、ある程度距離が離れている火山でも引き起こしています。
つまりM9.0に修正された東日本大震災の地震も何らかの影響を日本全土の火山に与えていた可能性があります。
2015年の9月に阿蘇山の警戒レベルが3に上がったのも、もしかしたら影響を受けていたのかもしれませんね。
震源と阿蘇山の距離は?
大地震の震源地と阿蘇山がどれくらいの距離かは非常に気になります。
今回の震源は、熊本県上益城郡益城町の直下10kmに当たるみたいです。
グーグルマップで阿蘇山との距離を確認してみたところ…▼
え???
何か普通に近いですね…
ホントに大丈夫なのかな…
またマグマ溜りは近いとこで、地上から10kmのところにあると言われているので、そういった面でも今回の震源の深さはドンピシャの可能性がありますね。
不安は拭えないですが、とにかく警戒は怠らないようにしましょう!
(何を警戒すればという話なのですが…)
追加情報があり次第更新いたしますね!
■追記
小規模の噴火が16日の午前に発生しました。
確かに小規模な噴火は普段から時々起きていますが、やはりこのタイミングということを考えれば、今回の地震が何らかの影響を及ぼしていると思うのが普通でしょう。
現時点では気象庁は
「観測データに異常なく、一連の地震とは関連がない」
と見解を述べています。
※NHKだけが「不明」と報じてますが、大手メディアはちゃんと統一して欲しいものです…
一方で専門家たちは、
「周辺で地震活動が活発化しているので、将来的に噴火が起きる可能性は否定できない。火山をきちんと観測する必要がある」
と注意を促しています。
これが何を意味するか?それは相手が「自然」である以上、人間がその動きを完全に予測することは不可能ということです。
地震が来るのを未然に完全に予測できないことと同じで、火山の動きも完全に予測は出来ません。
自分たちの命は自分たちで、守るしかないのです。
とにかく常に情報に対するアンテナを張っておくことが大事です
その上で最終的な自分の行動を決めていきましょう!