世にも奇妙な物語 昨日公園をネタバレ解説!カゲロウデイズの元ネタ?
前回の記事『イマキヨさん』に引き続き、今回も『世にも奇妙な物語25年記念』でリメイクされる5作品の一つ『昨日公園』についてネタバレ解説してまいりたいと思います。
またボカロ・初音ミクの楽曲『カゲロウデイズ』の元ネタにもなっているということなので、そちらに関しても触れていきますね。
世にも奇妙な物語『昨日公園』をネタバレ解説
『昨日公園』は2006年秋の特別編で放送された第405話に当たる作品です。
主演は堂本光一さんでした。
選ばれた5作品のうち4作品がジャニーズ主演という件に関しては今回は触れないでいきたいと思います…
今回は有村架純さん主演ということで主人公が女性になっているようですね。
旧作版『昨日公園』のネタバレ解説
この『昨日公園』という作品は、いわゆる『ループ物』です。
『ループ物』とは、アニメ『ひぐらしのなく頃』や『シュタインズゲート』等を見たことがある人なら分かると思いますが、『ある日突然主人公が、友人が目の前で息絶えては、その度に時間が遡ることを繰り返す』という無限ループの世界にハマってしまうというものです。
そして主人公だけがループの間の記憶を持っていて、何とか最悪な未来を変えていくために色々と努力するというのが定番ですね。(『ひぐらし』は友人では無く、主人公自身が息絶えるんだというツッコミはお控え下さい。そもそもあの作品の主人は明確では無いですし。)
さて本題の『昨日公園』がどのような『ループ物』になっているかについて見ていきましょう!
主人公・陽介と友人・隆男はある日、ある公園でキャッチボールをしていた。
そして隆男は陽介に「来週典ちゃんの誕生日に告白する」と告げたことに動揺した陽介はボールを取り損ねてしまう。
このボールを取り損ねたタイミングが無限ループの始まりです。
隆男と別れた陽介は、家に帰る。
だが部屋に戻るとある電話で隆男が亡くなった知らせを受けてしまう。
原因は陽介と別れた帰り道に、石段で足を踏み外し、頭を打ったことよるものだ。
通夜の帰りに陽介は例の公園に寄る。足元に転がったきたボールを何気なく拾うと、何故か目の前に亡くなったはず隆男がいる。
このタイミングで時間は戻っています。
昨日と同じ風景と同じ会話が繰り返されていることに気付いた陽介は何かを察したように隆男を家まで送り届ける。
隆男が階段から踏み外すのを防ぐために今度は家までついて行きます。
安心した陽介は家に帰るが、再び隆男が亡くなったという知らせが入ってしまう。
この後、陽介は『隆男が亡くなる→時間が公園でキャッチボールをしていた時まで戻る』という無限ループを繰り返します。
ループの様子は以下の通りです。
- 1回目:石段で踏み外し頭を打つ。
- 2回目:工事現場で上から落ちてきた鉄骨の下敷きになる。
- 3回目:家に強盗が入り、刺される。更に妹・聡子が重傷を負う。
- 4回目:家が火災に遭い、一家四人全員が亡くなる。
ポイントとしては▼
- 過去を繰り返さないように未然に事故を防いでも違った形で隆男は亡くなってしまう。
- ループを繰り返す度に、事態はより悪い方向に進むんでしまっている。
そして5回目で事態は変わります。ここの様子は省かないほうがいいと思いますので、あらすじを引用させてもらいました。
公園で少しためらいながらもボールを拾い、昨日に戻って隆男と再会した陽介。ベンチに座って隆男と話し始める。
「顔色悪いぞ、今にも死にそうって感じ」と心配する隆男に、陽介は尋ねた。「もし俺が死んだらどうする?もし俺が今日死ぬってわかったら、お前どうする?」
「助けに行く」当然だろ、という雰囲気で答える隆男。「でも無理なんだ」と言い返す陽介に、「それでも助けに行く」と隆男は言う。「助けられないんだ!助けようとすればするほど、どんどん悪くなっていくんだ!」と叫ぶ陽介。「何の話だ?」と聞く隆男に、「わかんねえ…」とうめくように陽介は言った。
隆男は立ち上って明るく言った。「お前は死なねえだろ。まだ典ちゃんに気持ち伝えてないしな。」突然の言葉に困惑している陽介に、隆男は続けた。「好きなんだろ、典ちゃんのこと。典ちゃんもお前にそう言ってほしいんだと思う。お前ら二人見てると、じれったくてしょうがないんだよ。」
「でも、お前、告白したって…」そう聞き返す陽介を振り返って隆男は言った。「ああ、あれは『お前のことよろしく』って言ったんだよ。」笑顔で隆男は続ける。「典ちゃん、いい子だよ。大切にしてやれよ。」
そう言って帰ろうとする隆男を、陽介が呼び止めた。「なあ、お前の一番大切なものって何だ?」隆男は「決まってんだろ、家族だよ。お袋と、妹と弟。」と答え、自転車に乗って帰った。それを無言で見送る陽介。
全あらすじを見たい方は上のリンクから辿ってください。
この中の隆男のセリフ「顔色悪いぞ」と陽介のセリフ「もし俺が今日死ぬってわかったら、お前どうする?」は後々の伏線になるのでしっかりと覚えておい下さい。
この後は隆男が最初と同じ原因『石段で踏み外し頭を打つ』で亡くなることで、陽介は『無限ループ』を抜けることになります。
結局は助けられずバッドエンドであるのが『世にも奇妙な物語』らしい展開です。
しかしここで終わらないのもまた『世にも奇妙な物語』ですね。
この後7年の時を経て、舞台は再びあの公園に移ります。
今度はキャッチボールする2人の少年とそれを見つめる陽介と典子が主役です(勘が良い方ならこの後の展開が予想出来ると思います)
その後の展開がこちらとなります▼
典子がミネラルウォーターのペットボトルを陽介に手渡しながら「遅くなっちゃってごめん」と言う。
陽介が軽く笑って「何言ってんだよ、まだ5分も経ってないだろ」と言うと、「そっか、そうだよね…」と典子はうつむき加減に言った。
「顔色悪いぞ、疲れてないか?」と陽介に聞かれると、典子は「大丈夫」と答えた。(←このあたりのセリフの順番がうろ覚えです、すみません)
「そろそろ帰るか」と立ち上がって歩き始める陽介。その腕に自分の腕を絡ませて、典子が思いつめたような調子で尋ねる。「もし私が今日死ぬってわかったら、あなたどうする?」
思わず立ち止まった陽介。
典子は慌てて言った。「ごめん。ちょっと聞いてみただけ」
陽介は「おかしなやつだな」と一言言った後、何かに気づいて表情を変える。
「世にも奇妙な物語」のロゴが出て終了。
お分かりいただけただろうか?
陽介のセリフ「顔色悪いぞ、疲れてないか?」と典子のセリフ「もし私が今日死ぬってわかったら、あなたどうする?」で何か思い出されませんか?
そう、7年前陽介と隆男が交わしていたセリフと全く同じなのです。
これが何を意味するかはもはや言うまでもないのですが、一応解説させて頂きますね。
- 今度は陽介が隆男役に、典子が陽介役で悲劇の無限ループが始まる。
- 典子のセリフから既に何度かループは繰り返された後。
う〜ん何とも後味が悪いというか、ゾッとする終わり方ですね…
今回の放送はリメイクなので、どういう結末を迎えるか非常に楽しみですね。
カゲロウデイズの元ネタなの?
この『昨日公園』はボカロ・初音ミクの『カゲロウデイズ』の元ネタになっているという噂があります。
しかし作者本人のブログで”僕は昨日公園を知らないのです。本当です。”と供述があるので、あくまで似ているというだけのことです。
参考URL:http://jinjinsuruyo.blog.fc2.com/blog-entry-10.html
カゲロウデイズの歌詞についてはこちらをご覧ください→カゲロウデイズ歌詞
参考までに物語の要点をまとめると以下のようになります。
8月15日の午後12時半に主人公の友人に悲劇が起こり、8月14日に午後12時半に時間が戻る。
1度目はトラックに轢かれ、2度目は電柱に貫かれる。
『昨日公園』みたいに段々ひどくなるという描写はありません。
悲劇が何十年も繰り返す。
こっちのループはめちゃくちゃ長いですね…恐ろしい…
最後は主人公が自らトラックに轢かれる。
おそらくこれが唯一ループを逃れる方法だったということなのでしょうか?
主人公が一人の少女に移りかわり「またダメだったよ」とセリフを残して終わる。
これは最後の陽介と典子の関係をオマージュしたもののように感じますね。
無限ループという設定は本当に引き込まれ易く、最後のどのような展開を迎えるかハラハラしちゃいますね!
自分だったらどうするだろうと想像出来る楽しみもあります。
またよろしければ同じくリメイクされた作品『世にも奇妙な物語・イマキヨさんのあらすじネタバレ!11月傑作編』もご覧下さい。
こっちは同じ怖い系でもホラー的な怖さになってます…