世にも奇妙な物語・シンクロニシティのネタバレと意味!原作のオチは?
2016年10月8日放送の世にも”奇妙な物語2016・秋の特別編”の『シンクロニシティ』のネタバレと言葉の意味を解説していきます。
またコチラの作品は原作がありますので、原作の内容やオチについても触れていきたいと思います。
世にも奇妙な物語『シンクロニシティ』のネタバレと意味を解説
“世にも奇妙な物語”放送本編のネタバレは放送終了後に解説する予定です。
別記事でまとめました「世にも奇妙な物語・黒木メイサ主演作品のネタバレやあらすじ、感想!」
原作のネタバレについては“『シンクロニシティ』の原作のオチと内容”の項で解説していますので、気になる方はリンクをクリックしてお進み下さい。(下に進みます)
『シンクロニシティ』の意味
スイスの精神科医・心理学者”カール・グスタフ・ユング”が提唱した用語で、ユングは『シンクロニシティ』を以下のように定義付けています。
「体験者あるいは目撃者にとって重要な意味を持つ偶然の出来事で、それによって一種の覚醒あるいは悟りに近い感覚が得られるもの」
つまりは“偶然の一致によって何らかの意味をもたらす重要な出来事が起きる”というものですね。
身近なものとしては以下のようなことが例として挙げられます▼
- 夢に出てきたことが現実に起きた。
- 夜中に起きて時計を見たらいつも4:44だった。
- ある人のことを考えていたら、偶然その人に出くわした。
- さっき知ったばかりの知識が、いきなりテレビや漫画に出てきた。
またデジャヴもシンクロニシティの一種と考えられますね。
数字関してはゾロ目は印象に残りやすいので、そう思い込んでしまうらしいですが。
“シンクロニシティ”が何故起こるかについて、仮説としては(ちょっと自分の解釈も入ってますが)、実は意識する前から無意識下のうちに、起こる出来事を予測する能力が人間には備わっているというものがあります。
先程の例に当てはめてみます▼
- 無意識に起こる出来事を予測していたから、夢に出てきた。
- 無意識に4:44を気にしていたから、起きて時計を見た。
- 無意識にある人に出会うことを予測していたから、ある人のことを急に意識した。
- 無意識にテレビや漫画にこの知識が出てくることが予測できたから、その知識を知るための行動を起こしていた。
「意識した後に偶然に起きた」のでは無く、「無意識に知っていたから行動を起こしていた」ということです。
日々の経験から、人は潜在的にある程度のことを予測できるということなのであれば、それはスゴイことですよね。(ちょっと怖いけど…)
更にオカルトじみた話になってくると、人々の意識は知らないところで繋がっているという説もあります。
これが発展したものがいわゆるテレパシーということとなります。
『シンクロニシティ』の原作のネタバレとオチを解説
『シンクロニシティ』の原作は、「シンクロニシティ」というタイトルが同じのもので、新津きよみさんの短編集文庫本「彼女たちの事情」の11番目に収録されています。
実際に「シンクロニシティ」を読んだ上で、内容の簡単なネタバレやオチについて紹介していきたいと思います。
「シンクロニシティ」の内容をネタバレ解説
ある経緯で2人の女性・朱美と栄子がタクシーに乗りこんだところからストーリーが始まる。
ある経緯とは大学の頃の同級生である2人が、偶然同じ街のデパートで12年ぶりに再会し、意気投合したことで、一緒に家で飲み語ろうというもの。
偶然にもお互いの夫が出張中、子供もお泊り保育日であった。
酔っ払った朱美は、この偶然の一致について運転手に語りだす。
他にも住んでいる街や、最寄り駅が同じこと等も一致していたことを。
またそれだけ近いところに住んでおきながら、お互い同じ街に引っ越してきてからの6年間一度も出会わなかったのに、今日たまたま訪れた新宿のデパートで偶然再開したことに何か意味があるのではないかということを語る朱美。
更に、結婚して6年目、子供は同じ男の子で幼稚園児、結婚して名字が同じになったことも…と話を続ける。
ここで初めて”シンクロニシティ”という単語が飛び出る。
“シンクロニシティ”とは「何らかの意味を持つかのように結び合わされた偶然のパターン」と説明する朱美。
また虫の知らせのような予兆的なものも “シンクロニシティ”に入るということらしい。
この話に運転手は興味を持ち、過去にあったある出来事について語りだす。
夢にある人が現れ自分に助けを求めるが、助けにいけない環境にいる自分、起きたらその人が死んだという電話がかかってきたという内容のものであった。
これを聞いた朱美にシンクロニシティ話の火がついたのか、次々と事例を語っていく。
ジェームズ・ボンドディーンの話、リンカーンとケネディの話、アメリカの双子の話、エドガー・アラン・ポーの話。
このうち3つの話は、人の死が結末に来るシンクロニシティであった。
話は一転して、朱美と栄子の昔話に戻る。
それは学生の頃に参加してた合宿の話。
白馬の民宿「白樺荘」にて1泊2日を過ごし、金井さんという先輩面したOBの人にいたずらしてやろうと、草むらの草を結んでおくという罠をあちこちに仕掛けたという内容のもの。
偶然にも8月3、4日という、今夜と同じ日付の出来事であった。
また隣の荘の名前はウル覚えだけど、「りんどうの宿」もしくは「かたくりの里」であったと。
この話を聞いた運転手は、「因縁ですね…」と一言。
そして急に流暢に語りだす運転手。
さっきの死んだ人とは娘であったこと。
また12年前、運転手は白馬で「りんどうの宿」という民宿を営んでいたということを…
※勘が良い方は、この辺で話のオチが分かるかと思います。
◆オチをネタバレ
運転手は話を続ける。
娘の死で張り合いをなくした爺さんも死んだこと。
婆さんもあとを追うように死んだこと。
一人娘を失った妻も精神を病んで自殺したこと。
そしてタクシーは気付いたら見たことも無い道へ入り込んでいた。
更に運転手は話を続ける。
娘は飼い犬のコロを探しに大雨の中、森に入っていたこと。
森で迷子になって、コロを抱えたまま動けなくなっていたところを発見されたこと。
娘は肺炎で手遅れになっていたこと。
その時、自分は事情により、電話も届かない場所に居て、娘の死に目にも会えなかったこと。
そしてコロは、誰かが仕掛けた罠に足を挟まれ、骨折し、草が足にからまって動けずにいたということを…
最後に運転手は語る。
今日は娘の命日で、13回忌を迎えたら、娘に会いに行くことを決めていたことを…
次の瞬間、運転手はハンドルを切り、タクシーは大型トラックが対面が走ってくる対向車線へ…
オチの解説
朱美と栄子がいたずらで作った草むらの罠がきっかけで、コロがケガをし、全ての悲劇の火種となったということ。
まさに偶然が偶然を引き起こした末の結末ですが、身近でも知らないところで起きてそうな話なのが怖いですよね~。
くれぐれも、いたずらで罠なんてものは作らないようにしましょう。
どこで、どう誰に影響しているか分からないのですから…
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